カキの豆知識(カキに「養殖」はない?)

魚や貝には天然ものと養殖ものがあると思いますが、カキには「養殖」がないというのをご存じですか?

ただし、表示の上では、ということなのですが・・

では、今日の豆知識をどうぞ。


☆カキに「養殖」表示はない?

水産物(魚、貝、水産動物など)は、養殖したものである場合は「養殖」と表示しなくてはいけません。

天然のものである場合の「天然」という表示は任意です。

食品表示の規定上、養殖とは出荷するまでの間に餌を与えることにより育成することを指します。


現在一般的に行われているカキの養殖法は、ロープなどを使って海水中にカキを吊るすというものです(垂下式養殖法)。



写真. 海中からの巻上げの様子(水産庁HPより)


育成の間、カキは海水中の植物プランクトンを摂取するため、人工的に餌を与えられることはありません。

こうした理由によってカキは「養殖」と表示しなくてもよいのです。


さて、垂下式養殖法ですが・・・

この方法が1927年に日本で開発されて以降、カキ養殖は盛んになりました。

それまでのカキの養殖法は、石にカキを付着させたり、砂上に直接カキを置いて育成させるというもので、海を三次元的に利用する垂下式養殖法は非常に画期的だったのです。


私たちが色々な料理でカキを食べることができるのも、この養殖法のおかげ。
豊かな食生活には歴史ありですね。


そのほか、カキの豆知識はこちら・・
・カキは加熱処理用より生食用の方が新鮮でおいしい?
・カキを塩水で洗うのはなぜ?