たまごの保存方法

日本には卵を生で食べるという、世界の国々から見たら珍しい習慣があります。


生卵はあたたかいご飯にかけても、すき焼きをつけて食べてもおいしいですよね。


生卵を食べるときは特に卵の鮮度や衛生が気になると思います。

卵のパックには賞味期限が表示されています。

賞味期限を見て、新しい卵を買うという人も多いのではないでしょうか。


卵の賞味期限は家庭で冷蔵保存することを前提にしています。

賞味期限内のものは生や半熟で食べられますが、卵は古くなるほど自然に備わった殺菌力が低下していくため、期限を過ぎたものは加熱調理をしなくてはなりません。

「期限過ぎても大丈夫なんでしょ!」と普段から期限切れの食品を食べている人は、生卵には特に気をつけてくださいね。


また、鶏がサルモネラ菌に感染されている場合は、産み落とされた卵の殻にもサルモネラ菌が付着していることがあるため、ヒビが入っている卵は賞味期限内であっても生や半熟で食べることはやめましょう。
(以前、レストランでカルボナーラの盛り付けに卵の殻を使っているのを見たことがありますが、そういうことは衛生的にやめた方がよさそうですね・・)


ただし、生で食べられないからといってその卵を食べてはいけないというわけではありません。

サルモネラ菌は高温で死滅するので、ヒビが入っているものや賞味期限が切れたものは70℃1分間(白身は固まり卵黄は固くなり始める)以上の加熱調理を意識するとよいでしょう。


また、冷蔵庫内での保存の仕方によっても卵の衛生を保つことができます。

卵のとがった方を上にして保存するか、丸まった方を上にして保存するかという問題ですが・・、

卵の丸まった方には、殻と薄皮の間に空間があります(気室といいます)。
そのため、丸まった方を上にして保存すると、時間が経って卵黄が上に移動してきても卵黄と殻が直接触れることがなく、より衛生的だとされています。

一般的にパック詰めのたまごは全て丸まった方が上になって入っています。

家庭の冷蔵庫で保存するときは、ひとつひとつ取り出してエッグポケットに入れるより、パックのまま保存するとよいでしょう。


こうした家庭でのひと工夫でも食中毒を避けられるのなら、積極的に知識を身につけたいですね。