食品香料

「星空」というかわいらしい名前の紅茶を購入しました!
アールグレイをベースにして柑橘類の果皮が入っていて、豊かな香りに癒されます♪



アールグレイは、ベルガモットというミカン科の常緑高木樹の柑橘類の香料を用いたフレーバーティーの一種です。


香料は、多様な食品やそれにより提供される豊かな食生活とは切り離せない存在であると言えます。

今回は食品香料の種類やその作り方をご紹介します!


香料とは、食品の製造や加工の工程で香りをつける、あるいは強める目的で使われる食品添加物で、天然香料と合成香料があります。


<天然香料>
天然香料とは、動植物から得られるものです(混合する場合もあります)。
動植物としていますが、ほとんどが植物より抽出されたもので、花や葉、根、樹皮、種子、苔、草などから作られます。バニラ香料やカニ香料など、約600種があるそうです。
天然香料の製造法には、蒸留法、圧搾(あっさく)法、溶剤抽出法、油脂吸着法というものがあります。

☆蒸留法 水蒸気で蒸して香り成分を採る
最も広く行われている方法で、植物を釜に詰め、水蒸気を吹き込んで加熱します。すると、香り成分が含まれた水蒸気が出てくるので、これを冷却し、精油(香り成分が含まれる物質)と水に分離します。

☆圧搾法 圧搾して香り成分をしぼり採る
柑橘類の香り成分は大部分が果皮にあるため、果皮を潰して精油を採ります。柑橘類では多くの場合、この方法を使います。

☆溶剤抽出法 香り成分を直接溶かしだして採る
有機溶剤(主に石油エーテルベンゼン)と植物を釜に入れ、香り成分を揮発性の溶剤に移します。その後、植物のカラと溶剤を除去し、アルコール抽出をして香り成分を採ります。

☆油脂吸着法(冷浸法・温浸法) 油脂に香り成分を吸わせる
牛や豚の脂肪が香り成分を吸着する性質を利用したものです。常温の脂肪に植物を浸して香りを吸着させる冷浸法と、60〜70℃に加熱した脂肪に吸着させる温浸法があります。吸着させた脂肪からエチルアルコールで香りを採りだします。


<合成香料>
合成香料は、原料としてはエチレンやアセチレンなど、化学工業や石炭化学工業、パルプ工業などから入手できる化合物を用い、化学反応により作られます。現在は3000種をこえる合成香料があるそうです。

合成香料は化学的に作られたものだからあまりよくないんじゃないか?と思う人もいるかもしれませんが、化学構造としてはほとんどが天然香料や食品の成分と同じものです。
また、食品添加物として、安全性に関する評価や審議をパスしています。
一方で、天然香料は長年の食経験により安全性が担保されているものとして、このような評価や審議は行われません。

厚生労働省のHPによると、
食品添加物の安全性は、物質の分析結果や動物を用いた毒性結果などの科学的なデータに基づき、食品安全委員会の行う食品健康影響評価(リスク評価)によって審議されます。具体的には、各食品添加物ごとに許容一日摂取量(ADI)が設定されます。この結果を受けて、薬事・食品衛生審議会において審議・評価されます。」
とのことで、安全は確保されていると言えます。


天然香料がいいか、合成香料がいいのか。
「安心・安全」のうち、安心をどのようなものと捉え、判断するのかは、消費者によって違うのでしょう。


早速、紅茶を淹れてみました!
(ちなみに、この紅茶は天然香料を使用していました)



ほわ〜っとほのかに香る柑橘類のハーモニーが、なんともさわやかな午後のひと時をくれました♪