わらびもち

だんだん夏の気配を感じる今日この頃・・暑さを和らげるような涼しげな和菓子が登場しています。わらび餅を見つけました!



わらび餅はぷるっともちもちな食感が特徴です。

わらびもちは、お茶と深い関係があります。
鎌倉時代に中国から禅宗が伝わったのと同時に、茶の作法が伝えられました。
これに付いてきたのが「点心」(*)です。点心といえば、最初は饅頭や果物、餅などでしたが、茶道の発展とともに、これらはお茶菓子として洗練されていきました。この中で、わらび餅もお茶菓子として登場したのです。
*食事と食事の間に少し食べること。やがて、その食べ物自体を指すようになった。


わらび餅はわらびの根のでんぷんから作られたわらび粉からできています。

わらび粉の作り方は・・
まず、わらびの根に付いている泥を洗い流し、すりつぶし、水中に沈殿、固形分を分離、という作業を何度か繰り返します。そして抽出されたでんぷんを一ヵ月半程度自然乾燥させ、できあがりです。
根には4〜6%しかてんぷんが含まれていない上、このように手間ひまをかけて作っているため、わらび粉は非常に希少価値が高いものなのです。
最近では、さつまいもやくず、タピオカなどのでんぷんがよく使われます。


わらび餅は、わらび粉に水を加えて加熱し、練り、冷やし固めたものです。黒蜜をかけたり、きな粉をまぶしたりして食べます。



今回買ったわらび餅の中にはこしあんが入っていました。

あんがほんのり白っぽくなっていました。実はこれは手間をかけている証拠なのです!
あんを作る際に、小豆を何度もあく抜きをすると小豆の赤い色(アントシアニン)が抜け、白っぽくなるということがあるそうです。


蒸し蒸しする日は、お茶とともにひんやりわらび餅で涼んではいかがでしょうか。