そうめんの話

明日は何だかワクワクする七夕です。

当ブログではこれまで、年中行事の食べ物(おせち料理柏餅など)について書いてきましたが、七夕の食べ物にはどんなものがあるのでしょうか。
「七夕はそうめんを食べるイメージ」というぼんやりしたことしか思い浮かばなかったので、とりあえず今回はそうめんについて調べてみることにしました!


そうめんとは、小麦粉を主な原料とし、細く製麺して乾燥させたものです。

小麦粉を原料とする麺にはうどんもあります。雰囲気や食感が全く異なりますが、ルール上でのそうめんとの主な違いは「太さ」です。
農林水産省「乾めん類品質表示基準」によると、麺の直径が1.3mm未満のものは「そうめん」、1.3mm〜1.7mmのものは「ひやむぎ」か「細うどん」、それ以上のものが「うどん」と表示されます。

そうめんより少し太いものがひやむぎなんですね!


製法についてみれば、「切り方の違い」ということもあります。
うどんを麺にするときは薄く伸ばした生地を包丁で切っていくと思いますが、細いそうめんの場合はどのようにしているのでしょうか?
そうめんは切るのではなく、こよりを作るように細長く伸ばしていく、というのが元々の製法です。こうした作業を全て手で行ったものは「手延べそうめん」と表示することができます。
一度引き延ばすだけではあれほどの細さにはできないので、延ばしては休めて・・という作業を何度か繰り返します。
そのため、小麦粉が形成するグルテン(*)がよりしっかりとしたものになり、コシのある食感になるそうです。
グルテンについてはこちらを見てみてください。

また、延ばすときに切れてしまうことを防ぐために、手に油をつけながら作業をするそうです。



写真. 原材料表示に油が含まれている


ただし、現在では機械で細く切って作るそうめんも多いようです。


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ところで、七夕は奈良時代に中国から伝わった五節句のひとつです。

この頃は、七夕のお供え物として索餅(さくべい)というお菓子を作っていました。索餅はどんなものであったかは定かではないのですが、小麦粉と米粉、塩から作る棒状のものであったそうです。
実は、この索餅がそうめんの起源になったという説があるのです。さくべい、さくめん、そうめん・・!だから七夕にそうめんが食べられるのですね。


ほかにも、そうめんの見た目を天の川に見立てて・・という説もあります。流しそうめんにすると、もっと雰囲気が出そうですね。