夏はつるっと黒い蕎麦?白い蕎麦?

夏は冷たい蕎麦がおいしいですね。
先日は、十割蕎麦と二八蕎麦のお話をしましたが、今回は蕎麦の歴史と白い蕎麦とは?をご紹介します!


ソバは中央アジア原産の植物です。
日本への伝来については諸説ありますが、縄文時代の遺跡からソバの種子が発見されたことから、その頃に栽培されていたとされています。奈良時代に入ってからは、殻をむいたソバの実を炊いて、お粥のようにして食べられるようになりました。
麺類として登場したのは、江戸時代になってからです。
蕎麦といえば江戸っこのイメージがありますが、江戸で一般に売られるようになったのは1664年頃とされています。江戸の建設のために働いていた人達にとって、安くて夜食にも適した食べ物として人気になったのだそうです。
蕎麦打ちは、元々は菓子屋の副業だったそうですが、需要が増えてくると蕎麦専門店が現れるようになりました。
だから、蕎麦ボーロや蕎麦饅頭というお菓子があるのかもしれませんね!!以前行った蕎麦屋さんでは蕎麦アイスがありました。


ところで・・
蕎麦は黒っぽいものが普通ですが、白い蕎麦もあります。「御膳蕎麦」や「更科蕎麦」と言われるものです。

ソバの実は黒色をしていますが、殻を取り除くと淡い黄緑色の種皮が出てきます。その中には、胚乳と胚(芽になる部分)が含まれています。
普通の蕎麦粉は、殻を取り除いたソバの実(つまり、種皮と胚乳と胚)をすりつぶして作りますが、胚乳の部分だけを使うと真っ白な蕎麦粉になるのです。ソバの実ひとつからとれる胚乳はごくわずかなので、この蕎麦粉は高級であることが多いようです。
こうして作った白い蕎麦粉を使った蕎麦が白い御膳蕎麦です。



そうめんのように見えますが、れっきとした蕎麦です!ちなみに、こちらの蕎麦粉と小麦粉の割合は「二八」とのことでした。

つるつるっとした食感で甘味がありました。こんな白い蕎麦もたまにはいかがでしょうか。