干し柿

市田柿を頂きました!

市田柿とは、長野県下伊那郡高森町の市田地域で栽培される渋柿の品種名で、これを干したものも一般に市田柿と呼ばれます。



柿には「甘柿」と「渋柿」の二種類があります。二つの違いは、渋み成分であるタンニンが口の中で溶けるか溶けないかにあります。

渋柿に含まれるタンニンは水溶性で、食べた時に唾液に溶けるため渋みを感じるのです。一方で、甘柿のタンニンは不溶性になっているので、唾液には溶けず食べても渋みを感じることはないのです。


渋柿は渋抜きをしてからでないとおいしく食べれません。

渋抜きの方法は様々あります。
アルコール漬けや湯抜き、そして、市田柿のように乾燥させることも一般的な渋抜きの方法です。渋柿は乾燥させることでタンニンが不溶性に変わり、渋みがなくなるのです。


干し柿は生柿よりも食物繊維が豊富で腸の状態を整える効果があります。
また、カリウムも多く含んでいますが、カリウムはナトリウム(塩分)の排出を促す作用があります。


干し柿の中身は濃い橙色をしています。干し柿には、この色の成分であるβ‐カロテンが生柿の三倍以上も含まれているそうです。


ところで、写真を見ても分かるように、干し柿の周りには白い粉が・・これはなんでしょうか?

これは柿霜(しそう)というもので、柿に含まれる果糖やブドウ糖が表面に出てきて結晶化されたものです。柿霜は、漢方薬口内炎や咳、気管支炎の回復)として用いられることもあるようです。


このように体によさそうでおいしい干し柿でも食べすぎには注意です!
タンニンは摂取し過ぎると、鉄分の吸収を阻害することがあるのです。また、糖分も生柿より多いので、カロリーの摂りすぎにならないよう頭にいれておきましょう。