本の紹介「からだにおいしい野菜の便利帳」

今回は、野菜のことが分かる実用的な「辞典」のような本をご紹介します。

「からだにおいしい野菜の便利帳」は板木利隆氏が監修を務め、2008年に高橋書店から発刊されました(207ページ、定価1,365円)。



一見よくある野菜のレシピ本のようですが、この本の主役はレシピではありません。

では、何が中心になっているかというと・・野菜の正しい選び方や下ごしらえの仕方、栄養のこと、旬の時季、品種、保存法など・・野菜のプロフィールのようなものです。
また、当ブログでも書いているような野菜や果物の豆知識も紹介されています。例えば、じゃがいもの芽にはソラニンが含まれているから避ける、バナナの黒い斑点は甘いしるし、海藻と海草の違い、などなど。

中を開いてみると、100種類以上の野菜や果物、穀物などの紹介文が写真とともに分かりやすくレイアウトされていて、子どもの頃に動物や昆虫の図鑑をながめていたときと同じような気持ちで見入ってしまいました。


最近は本当に様々な野菜がスーパーに並んでいて、興味はあるけれど、どんな料理に合うんだろう?どんな味なんだろう?と思い、買うのを躊躇してしまうことも少なくないかもしれません。
そのような時は、この本をめくってみて、その野菜が載っていればラッキーです。本当は生で食べるのもおいしいのに加熱調理でしか食べないということも避けられるでしょう。

例えば・・
じゃがいもにはたくさんの品種がありますよね。
この本の「じゃがいも」のページでは、男爵、北海こがね、レッドムーン、スタールビー、ジャガキッズレッド、キタアカリ、インカのめざめ、キタムラサキ、メークイン、十勝こがね、とうや、という11種類が紹介されています。そして、フライドポテトに向いているのはどれか、煮物に向いているのはどれか、サラダにはどれがいいかなどが分かるようになっています。


料理の初心者から得意な人まで、普通のレシピ本とは違う視点で、野菜や果物の楽しみ方を身につけることができる本です。