着色料

今回は着色料のお話です。桜もちの薄いピンク色、紅白かまぼこ、かき氷のシロップ・・

着色料は料理に彩りを与えたりおいしそうに見せるために使われます。色によって印象は結構変わりますよね!
食材にもともと含まれている色を長い間保つことは難しく、食品を加工する場合は色の調節のために着色料を使うことが多いのです。

着色料は、天然着色料と合成着色料に分類されます。
●天然着色料・・・野菜や果物などから抽出した色素
例)紅花、赤キャベツ、クチナシ、ウコンなど
●合成着色料・・・化学的に合成した色素
例)アシッドレッド、フロキシン、インジゴカルミンなど


天然と合成と聞くと、合成着色料の方が体によくないのではないかと思う人がいるかもしれませんが・・
着色料は食品添加物として、食品安全委員会によって毒性や発がん性などが科学的に審議されます。それに基づき、厚生労働省が使用基準などを定めているのです。

天然着色料については、平成7年に食品衛生法が改正されるまでは、食品安全委員会による審議は行われていませんでした。改正によって、食品添加物の範囲が合成物のみから天然物にまで拡大され、現在は天然着色料の安全性評価も順番に行われています。
こうした評価の中、天然着色料として使われていたアカネ色素は遺伝毒性や腎臓に対する発がん性が認められたため、平成16年から食品に使用できなくなりました。アカネ色素に関する詳細はこちらを見てください。
天然着色料だからよいとは言えないのですね。


ところで、着色料のほかにも食品の色合いを調整する添加物があります。発色剤や漂白剤です。
着色料はあくまで食品の加工や保存による変色や退色を補うためのものであり、生鮮食品に使うことはできません。生鮮食品に使うと、品質や鮮度に関して消費者の判断を誤らせる可能性があるからです。
それに対して、発色剤や漂白剤は一部の生鮮食品に使うことができます(発色剤はイクラやタラコ、漂白剤は野菜など)。


それでは最後に、着色料に関するクイズです!古くからあり、現在も特に多く使われている着色料は何でしょうか?

ヒント:それは柿の種にも使われています。


   


正解は・・カラメル色素!

砂糖を焦がすと茶色くなります。このようにして作ったキャラメルキャンディーやシロップは何世紀も前から存在しています。
着色料としての生産は19世紀半ばにヨーロッパで始まったとされ、現在も加工食品に深みのある茶色を付けるために広く使われています(お菓子やしょうゆ、ソースなど)。


明日は食材がもともと持っている色について書きたいと思います!