泡はおいしい

東京でも桜が開花しました。



春は心も弾みカラフルでかるーいお菓子に目がいきます。


例えばマカロン!



カロンは卵白の泡(メレンゲ)を使ったお菓子です。

メレンゲはケーキなどにも使われますね。お菓子にメレンゲが使われるようになったのは、17世紀はじめとされています。

卵白を泡立て器で撹拌すると、卵白に空気が含まれ、その形が維持され、白くてボリュームのある泡になります。
いいメレンゲを作るには、材料となる卵白の鮮度や温度などがポイントとなります。

●鮮度
以前、たまごの鮮度は濃厚卵白で分かるという記事(こちら)を書きました。濃厚卵白とは卵黄の周囲にある卵白のことで、それ以外の卵白を水様卵白と呼びます。
濃厚卵白は安定した泡になります。一方で、水様卵白は粘度が低いため泡立ちやすいのですが安定性は劣ります。しっかりとしたメレンゲを作りたいときは、水様卵白のまだ少ない新鮮な卵を使うとよいでしょう。

●温度
室温にもどした卵白は泡立ちやすいのですが、きめの粗いものになります。一方で、冷えた卵白は時間はかかりますが安定した泡になります。

●そのほか
砂糖を加えると粘度が増加し泡立ちにくくなりますが、安定性のある泡になります。メレンゲを作る際に、最初に砂糖を分量の1/3入れ、ある程度泡ができたら残りを入れるのは、しっかりとした泡を作るためです。
また、メレンゲを作るためのボウルや泡だて器に油分や水分の付着は厳禁です。こうしたものは泡の安定性を減少させる原因となります。


つまり・・安定性のあるメレンゲを作りたい場合は、新鮮な冷えた卵を、油分や水分の付いていないボウルと泡立て器を使い、砂糖を加えて作る!ということですね。


カロンの他にもメレンゲを作った代表的なお菓子にはシフォンケーキがあります。



抹茶のシフォンケーキ


とてもふわふわしているシフォンケーキですが、ベーキングパウダーは使っていません。メレンゲとサラダ油によってふんわり軽くなるように作られています。
シフォンケーキに使うメレンゲは、ボウルをひっくり返しても落ちてこないほどのしっかりとしたメレンゲを使うのです。


この季節にぴったりの軽い食感はメレンゲのおかげです。
しっかりとしたメレンゲを作るのはちょっとした力仕事になりますが、できあがったお菓子を食べたら苦労は吹き飛ぶはず!