食事バランスガイドを使ってみました

食事をバランスよく食べることが健康にとって大切!だということは、きっと多くの人が知っていると思います。

だけど、「知っている」だけではなく、実践できていますか?自分の普段の食事のバランスが果たしてどういう状態なのかを理解している人は意外と少ないかもしれません。

厚生労働省農林水産省は共同で、一日に何をどれだけ食べたらよいかをイラストで示す「食事バランスガイド」を作成しました。



図. 食事のバランスがとれていないとこのコマは倒れてしまう


食事バランスガイドでは、食事を、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の五つの料理区分に分けて、これらをバランスよく摂ることでコマ(つまり健康)のバランスがとれるということを示しています。その他、水分をコマの軸となるもの(必要不可欠なもの)、お菓子や酒などをコマのひもとなるもの(楽しむためのもの)と位置づけています。
また、バランスがとれたコマを規則的に回転させるためには、継続的な運動が必要であるとしています。


最適な食事のバランスは、それぞれの人の年齢や日常の運動量によって違います。例えば、ある人にとってはバランスのとれた食事であっても、より運動量の多い別の人にとっては、ごはんなどの主食が少ないバランスのあまりよくない食事となることがあるのです。
それぞれの人が「自分にとってのバランスのよい食事は何か?」を確認してみることが大事です。そこで、このバランスガイドは便利なツールになります。


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では、実際にバランスガイドを使ってスタッフAの食事のバランスを考えてみます。


☆ステップ1
まず、年齢と運動量から、自分が一日に必要なエネルギー量と料理区分ごとの摂取目安を確認します。
スタッフAは20代で一日のうち座っていることがほとんどなので、バランスガイドによると、エネルギー量は1800kcal、主食は4〜5つ、副菜は5〜6つ、主菜は3〜4つ、牛乳・乳製品は2つ、果物は2つというのが目安です。また、お菓子などのコマのひもとなるものは、一日200kcalまでが目安とされています。これは、煎餅なら3〜4枚、ショートケーキなら小さいものが一個、日本酒ならコップ一杯に当たります。


☆ステップ2-1
次に、ある日の食事を書き出してみます。(今回は二日間の食事を書き出しました。公開するのは恥ずかしいですが・・)


☆ステップ2-2
バランスガイドの例を参考にして、実際にそれぞれの料理区分がどの程度とれているかを確認します。
注意することは、バランスガイドの料理区分の単位は「皿」ではないということです。例えば、ごはん小盛りだったら主食1つ、中盛りだったら主食2つとなります。また、野菜や肉が入っている焼きそばだったら、主食1つ、副菜2つ、主菜1つなどとなります。こうした例はいくつかバランスガイドに載っていますが、載っていないものは自分でちょっと考えてみてください。

●一日目
朝食:うめぼしのおにぎり(主食1つ)
昼食:おろしそば(主食2つ、副菜1つ)
夕食:
たきこみごはん(主食2つ、副菜1つ)
鶏肉と卵の醤油煮(主菜3つ)
ちりめんじゃこと大根おろし(副菜1つ、主菜0.5つ)
ポテトサラダ(副菜1つ)
間食:カフェオレ(牛乳1つ)、クッキー四枚
【一日のトータル:主食5つ、副菜4つ、主菜3.5つ、牛乳1つ、果物0】

●二日目
朝食:たきこみごはんのおにぎり(主食1つ)
昼食:カレー南蛮そば(主食2つ、副菜1つ)
夕食:
たらこスパゲティ(主食2つ、主菜2つ)
サラダ(副菜1つ)
ゆでたまご(主菜1つ)
カブの浅漬け(副菜1つ)
間食:紅茶、クッキー三枚
【一日のトータル:主食5つ、副菜3つ、主菜3つ、牛乳0、果物0】


☆ステップ3
ステップ1で確認した目安と比較して、何がどれだけとれているかをみます。
スタッフAについてみてみると、バランスガイドの目安【主食4〜5つ、副菜5〜6つ、主菜3〜4つ、牛乳・乳製品2つ、果物2つ】と比較すると、主食と主菜はちょうどいいけれど、副菜が足りなく、牛乳・乳製品と果物はとる習慣があまりないので意識してとるべきだということが分かりました。例えば、間食のクッキーを果物に代える、朝に乳製品をプラスするなどをしてみるといいかもしれません。


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実際にバランスガイドを使って食生活を考え直してみると、「そういえば果物は食べてないなぁ」とか、「主食の量はこれで十分なんだ」など、数々の気づきがありました。
食事はバランスよく!とはありふれた言葉ですが、食生活の一番大切なポイントです。
みなさんも、ぜひこの機会に食事バランスを確認してみてはいかがでしょうか?