りんごジュース‐濁っているものと透明なもの‐

昨日の「濃縮還元ジュースとは?」に引き続き、またまたジュースのお話をしたいと思います!

小さな子どもから大人まで、幅広く人気のあるりんごジュースについてです。りんごジュースは、風邪をひいたときによく飲む、という方が多いかもしれませんね。
さて、りんごジュースは濁ったものと透明なものがありますが、どうしてでしょうか?


  


りんごの搾り汁はもともと淡い乳白色をしていますが、これはペクチンたんぱく質が存在しているからです。
したがって、ペクチン分解酵素を用いてペクチンを分解したり、遠心分離機を用いてペクチンを取り除くことで、透明なりんごジュースに仕上げることができます。


ところで、りんごは剥いて時間が経つと、茶色っぽくなってしまいますよね。
りんごの搾り汁も同じで、空気に触れると、酵素の働きによって酸化し褐色に変化します。こうした色の変化を抑えるため、多くのりんごジュースにはビタミンC(L‐アスコルビン酸)などが添加され酸化しにくくなっています。こうすると、淡い色が持続するりんごジュースになるのです。
(原材料表示のビタミンCは栄養素の添加のためではなかったのですね〜。ペットボトルの緑茶などにもビタミンCが加えられています。)

酸化防止剤を加えていないものは、特定JAS「りんごストレートピュアジュース」と表記することができます。



「私は手作りのりんごジュースだ!」という方もいるかもしれませんね。
搾りたての淡い色合いと新鮮な風味が保たれるのは一時間ほどです。
変色を防ぐには、搾った後すぐに沸騰させて酵素を失活させればいいのですが、加熱によって風味は損なわれてしまいます。ほかには、レモン汁を加える、塩を加えるという案もあります。これらはりんごジュースに添加されているビタミンCと同じような作用で変色を防ぐのに役立ちます。

どの方法がもっとも変色が少ないか、今度調べてみようと思います。