カラメルとキャラメル

プリンに欠かせない甘くてほろ苦いカラメル。



↑なぜか縦になってしまった・・。


カラメルは砂糖と水でできています。

どんな糖でも加熱していくと、分子が壊れ、酸化反応と同時に、カラメル化という反応が起こります。
ただ白くて甘いだけだった(と言っては失礼?)砂糖から、何百種類もの新しい化合物が生成され、複雑な香りや苦味、コクのあるカラメルに変身します。
カラメルにはバターやミルク、果物、花、ラム酒のような香り、ローストしたような香りなどが混じっていると言われています。


カラメル化のように食べ物を褐色に変える化学反応には、メイラード反応というものもあります。
この反応は、例えばパンやクッキーの焦げや香り、肉を焼くことによって生じるこうばしい香りにつながります。
カラメル化は糖のみの反応ですが、メイラード反応は糖とアミノ酸たんぱく質の反応によって起こります。カラメル化と同様、何百種類もの化合物が生じます。
パンも肉も焼き過ぎると苦くなってしまいますが、適度な焦げは食欲をそそりますよね。


ところで、カラメルとキャラメルの違いは何でしょうか?

よく似た言葉ですが、意味合いは異なります。
カラメルとは、上で述べたようなカラメル化によって生成されるシロップのことを指します。また、熱いカラメルに生クリームなどの乳製品を混ぜ合わせ、乳固形分を焦がして色や風味をつけたものもカラメルと呼ばれ、料理に添えるソースとして使われるそうです。
それに対してキャラメルとは、カラメルに砂糖と生クリームを混ぜ合わせて作った固形のお菓子のことを指します。日本でも昔からおなじみですね。



砂糖と水という単純な材料から出きているのに、こんなに複雑な香りや風味を持つカラメル・・。化学って本当に不思議です。