パスタの話
日本でもおなじみの主食、パスタのお話です。
パスタというと、麺状のスパゲッティを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、マカロニやラザニアなどもパスタの一種です。
Pastaはイタリア語で「生地」という意味で、小麦粉と水を混ぜ合わせたものを成形し、ゆで上げたもののことを指します。これだけ聞くと、「うどんもパスタみたい?」と思ってしまいますが、使う小麦粉が違います。
パスタは専用の小麦粉、デュラム・セモリナ粉を使います。
デュラム・セモリナ粉は薄力粉や強力粉とは別のもので(*)、地中海沿岸、カナダ、アメリカなどで栽培されるデュラム小麦から作られます。
この小麦粉はたんぱく質含有量が多く、形成するグルテンは弾力性に富んでいます。そのため、生地の成形がしやすく、ゆでても形が崩れにくいのでパスタ作りに適しているのです。
また、デュラム・セモリナ粉は黄色っぽいという特徴もあります。うどんは白いけどパスタは黄色い理由はここにあるのです。
*小麦粉についてはこちらをご覧ください。
パスタの起源は12世紀のシチリアです。この頃、紐状の「イットリーヤ」と呼ばれる食べ物が生産、輸出されていたことが報告されています。13世紀に入ってからは「マカロニ」が生まれ、その後さらにパスタが発達していきました。
写真1. こちらは細めのパスタ「カッペリーニ」
日本におけるパスタの歴史は明治16年頃、フランス人の宣教師が長崎にマカロニ工場を建設したことから始まりました。
最初は一部の場所でしかパスタを口にすることはできませんでしたが、昭和30年頃にイタリアから全自動式のパスタ製造機が輸入されると一般に広まっていきました。
パスタの歴史に思いを馳せつつ、アボカドを使って冷製パスタを作ろうと思います。
材料はパスタ、アボカド、レモン汁、オリーブオイル、にんにく、柚こしょう、ミニトマト。作り方はいたって簡単です。
すりつぶしたアボカドにオリーブオイル、にんにくのすりおろしたもの、柚こしょう、レモン汁を加え、混ぜます。これがパスタソースになります。
あらかじめゆでて冷やしておいたパスタの上にこのソースとミニトマトをのせれば出来あがり!
ところで、パスタのゆで方に「たっぷりの水を沸騰させて・・」というのをよく聞きます。
一般的には、パスタの重さの10倍以上のお湯でゆでるのがよいとされています。パスタは自身の重さの1.6〜1.8倍の水を吸うからということのほかに、滲出するでんぷんが水の中で薄まり、パスタ同士がくっつくのを防ぐという理由があるのです。
段々と秋めいてきたので、次はきのこパスタを食べたいです♪